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復興レポート

特集
ふるさとツナグ絆 「EKIKITA WORKS」
2018/10/10

 大火で疎遠になってしまった地域の方々の交流の場を作りたいと、若手有志が立ち上げた団体「EKIKITA WORKS(エキキタワークス)」。糸魚川青年会議所に所属しながら、その立ち上げメンバーとして奔走する2人に、団体の活動、地域への思いを聞きました。


一生忘れられない日

EKIKITA WORKSの発起人 マルニ木島商店 木島 嵩善さん

EKIKITA WORKSの発起人
マルニ木島商店 木島 嵩善さん

 有志団体の一員として立ち上がった裏には、一昨年の糸魚川市駅北大火の一件がありました。本間さんは勤めていた会社が、木島さんは住んでいた自宅が被災し、生活の基盤となる場所を失いました。「大丈夫だろうと何も持ち出さなかったのに、火が回って会社が危なくなった時『明日から仕事どうしよう』という気持ちでいっぱいでした」と話す本間さんと、「僕も一度家に帰ったのに、判断できずになぜか持ち出したのは新婚旅行の思い出のバッグだけ」と苦笑する木島さん。非常時にこれだけは持ち出すという決まりを家族や社内で共有できていなかったことが原因だったと振り返り、「あの日のことは一生忘れられない」とやりきれない感情を覗かせます。
 商店街の人たちとは鎮火後に立ち入りが許可されてから、焼けてしまった店舗や住宅の前で「必ずみんなでここに戻ってこよう」と言葉を交わしました。しかし、現実は簡単なものではなく、大火を契機にこの土地を離れて再建する道を選んだ人もいます。そんな中で、家族と被災地に戻るという選択をしたことについて木島さんは「仲間と一緒にまたここで頑張るんだっていうその思いが強かったですね」と話します。大火以前とはすっかり変わってしまったまちの様子に、被災した二人の胸中には「寂しさ」が募っていきました。


若者発信の地域活性

EKIKITA WORKS代表 有限会社ニックひろせ 本間 寛道さん

EKIKITA WORKS代表
有限会社ニックひろせ 本間 寛道さん

 大火直後、市が開催するまちづくり関連の説明会は年配の方の姿が多く、若い人の出席は少ないものでした。被災者としてまちを思う寂しさもあって、「今後のまちづくりは僕たち若い世代が中心になって頑張らないと」。そう考えた木島さんは、まず繋がりを作るために大町区若手座談会を開きました。メンバーの一員として本間さんも加わり、糸魚川市駅北復興まちづくり計画(案)に関してパブリックコメントの意見を出し合ったりと活動している最中、市の企画定住課から「大火復興のワカチカ事業(※後述)があるから、ぜひ若者でなにかやってほしい」という声がかかりました。ゆくゆくは地域のためになにかをやりたい、という思いはあったものの本格的な活動には至っていなかったため、「自分たちの再建が第一というところもあったんですが、せっかくベースもあったのでやってみるかと始めたのがきっかけでした」と、その頃には大町区から被災三地区の人へと参加範囲を広げていた座談会のメンバーで「EKIKITA WORKS」を立ち上げ。被災三地区の若者を中心に15人程でスタートしたこの団体は、市のワカチカ事業のひとつとして、2人が以前から所属する糸魚川青年会議所の活動とはまた違うベクトルから地域活性の道を探ろうとしています。


「商店街って楽しい」を伝える

イベント当日の様子

イベント当日の様子

 8月19日、EKIKITA WORKS主催で、商店街の協力を得てまち歩きの中で様々な体験をする“夏休みの宿題プロジェクト”と夜の“多世代交流バーべキュー”という2本立てでイベントが開催されました。子どもたちの夏休みに合わせ「糸魚川商工会議所が現在行っている『知っ得ゼミ』の子どもバージョンをやろう」と計画がスタート、企画の申請が通ったのは7月のこと。それから当日までの期間はおよそ1ヶ月と、短いスケジュールの中でまとめなければならなかったため、店舗に協力を要請する際、「どういう団体なの?」「こっちに話きていないよ」と言われることもあり、「急ピッチでやった分のしわ寄せが一番大変でしたね」と本間さん。急ぎ足だったことでまわりへの周知が足りていなかった部分がありつつも、「商店街の人と一緒にできたのはよかったです。子どもたちはもちろん、協力してくれた皆さんも喜んでくれた」と話します。初めての試みを顧みて「僕が子どもの頃は商店街が遊び場だったので、商店街を見て回ってお店の人とふれあったり。今の子どもたちにもっと商店街のことも知ってもらえたらいいなと思いますね」と話す木島さんと、「こうして学校以外の場で子ども同士が遊ぶことで、大人になっても『昔ここで遊んだよね』という縁ができればいいなって思います」と本間さん。来年の開催に向けて、改善点の意見交換が着々と進められています。


駅北をつなぐ架け橋に

これからの活動内容について語らう二人

これからの活動内容について語らう二人

 最初のイベントを終えた二人ですが、被災した地域の人たちとの繋がりをもっと深めたいという思いから、いつか実現したいと考えているのが被災三地区での“区民祭”。十数年前まで行われていたものの、運営できる若い人が少なくなり、いつしかなくなってしまった地域の行事を復活させたいという夢がありました。木島さんは「それまでずっと地域のことを考えていたつもりだったんですけど、大火をきっかけに振り返ってみれば、実際は地域の行事にすら参加していない。全然地域に寄り添ってなかったんだなってことに気付きました」と想いの丈を語ります。自分たちの世代が一緒になって地域のためにできることをかたちにしていきたい。一人でも多くの人と交流を深めながら、この地域の子どもたちのために何かを残したい。一地区では実現困難なものでも、他地区と力を合わせればできることもあると、これから一緒に活動してくれるメンバーを募集しています。本間さんからは「声かけが足りていないところもあるので、大町区、緑町区、新七区の若者を中心に、僕たちと活動してくれるという人はぜひ一緒にやりませんか」。木島さんも「駅北に住んでいる人、働いている人、地域の絆を大事に深めていきたい。そういうことにご協力いただける方がいればぜひ参加してくれると嬉しいです」と呼びかけ、駅北地域の活性に向けて有志を募っています。


Information
「EKIKITA WORKS」

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広域商店街や地域の人々との交流を通じて、子どもたちに地域の魅力と交流の大切さを伝えます!
TEL.090-7752-6567(代表 本間)


ワカチカってなに?

~若者の力による地域活性化交流事業 通称「ワカチカ」~

事業の目的
糸魚川の魅力である「自然・文化・歴史」と若者の関心が高い「遊び」をキーワードに、若者による地域活性化交流事業の企画、実現及び継続を促し、若者の力を活かした地域おこし(地域磨き)を推進する。

補助対象事業
次の全てを満たす事業を対象とします。
(1)当市の自然、文化又は歴史を活用し、遊び感覚が盛り込まれている事業
(2)地域内外の人的交流が図られる事業
(3)将来への継続的展開が見込まれる事業

補助対象者
糸魚川市民5人以上でかつ4/5以上が49歳以下である団体とします。
ただし、次のいずれかに該当する団体は、補助対象者となりません。
(1)法人格を有する団体(NPO法人を除く)
(2)営利活動を主目的とする団体
(3)政治又は宗教に関わる団体

補助率と限度額
補助率 10/10
限度額 ①1回目  200千円
    ②2回目  150千円
    ③3~5回目 100千円

【問合先】 糸魚川市 企画定住課 地域振興係 TEL.025-552-1511