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復興レポート

特集
商店街のココロ粋「街なか女子部」
2018/05/09

 「ロの字商店街」の名で親しまれている、糸魚川広域商店街。ここで働く女性たちで結成されている団体をご存知ですか? それぞれのお店=個店の魅力を活かすことを目指す「街なか女子部」のメンバーの中から、4月で世代交代を迎えた新旧会長にお話を伺いました。


街なか女子部とは

昨年度まで会長を務めた 花重 磯貝 正子さん

昨年度まで会長を務めた 花重 磯貝 正子さん

 個店の魅力アップ女性の会、通称街なか女子部。少しずつ商店街の活力がなくなっていく中、街なかを活気づけるための会を立ち上げたらどうかという声が挙がり、商工会や信組まちづくり推進室など様々な団体と相談しながら、商店街としての活動を広げていったことが立ち上げのきっかけでした。「昔は男性が商売をやっていく時代でした。でも今は女性が外に出て働くことが増えてきて、女性の視点から商店街を活気づけようと結成されたのがこの街なか女子部です」と、初代からのメンバーだった前会長の磯貝さんは話します。結成時の人数は49人。団体に名前を付ける際には「女将さんの会」など様々な意見が挙がったそうですが、当時は20~80代の方まで幅広く在籍していたため、若々しさと元気さを前面に出そうと「街なか女子部」の名が採用されました。
 持ち味は“思い立ったらすぐ行動”の実行力。メンバー同士の情報交換や呼びかけは、スマートフォンのメッセージアプリで行っています。「やってみて失敗したら、また考え直してみればいい。日々挑戦です」と磯貝さんが話すと、新会長の室川さんも頷いて「男性と一緒の会議にも出席する機会がありますが、とにかく慎重で丁寧という感じ。でもやってみなきゃわからないよねって思うことが多々あります(笑)」という言葉からもフットワークの軽さを感じさせます。


そこに込めた気持ち

今年度から会長に就任 室川印刷 室川 亜紀さん

今年度から会長に就任 室川印刷 室川 亜紀さん

 街なか女子部が掲げているキャッチフレーズは「一店、一心、一進、一新」。古くからある商店それぞれの歴史や伝統を守りつつも、新しい風を吹き込んでみんなで前進していこう、という思いが込められています。「今までどおりでは、まちは何も変わっていかないから」という決意と、これからを見据えた前向きな熱意の熟語が、メンバーの合言葉になっています。
 商店街を歩くと、時折各店舗内に同じロゴマークを目にすることも。中央にハートマークがあしらわれたポップなデザインのマークは、街なか女子部に所属している店舗の証。このロゴマークは、磯貝さんが広報委員長、室川さんも広報委員の時に作られたそうです。駅前通り、本町通り、白馬通り、中央通りの各商店街の並びが「女」の文字に見えることから、「みんなでこれを使いましょうという話になったんです。広報委員の中には印刷のプロがいたので、デザインしてもらいました」と、磯貝さんは語ります。「女」の文字に囲まれてハートが配置された中央は、地図の上では広小路通りが延びており、各商店街のまとまりを表すのにぴったりなロゴマークになっています。

ロゴマークの成り立ちを説明してくれる磯貝さん

「ここが本町通りで、ここが白馬通りで…」とロゴマークの成り立ちを説明してくれました。


アイデア溢れる活動を

「お買いもの選手権」のスタンプラリーの台紙

「お買いもの選手権」のスタンプラリーの台紙は、高齢の方でも見やすいように大きいサイズで、デザインにもこだわりが。

 記憶に残っている活動を伺うと、二人からはそれぞれ別の答えが返ってきました。「私はこれまで4回行ってきた『街なかスイーツ巡り』かな。糸魚川市内のお菓子屋さんに協力してもらって、商店街に設置した数カ所のポイントで前売り券とお菓子を交換するというイベントで、ポスターや広告を作ったり、チケットを販売したり、当日も私たちが売り子をやりました」と、キラキラした表情で語る磯貝さん。お菓子とまちあるきを組み合わせたことで、地域の参加者からは「遠くてなかなか行けないお店のお菓子が食べられた」「こんなお菓子が糸魚川にあったんだね」と好評で、街なか女子部が地域の方に広く知れ渡るイベントとなりました。
 室川さんが挙げたのは、昨年の「お買いもの選手権」。これはスイーツ巡りと異なり、女子部内限定で行われたイベントで、加盟店でなるべく買い物をしようという提案から、期間内にメンバーの中で商店街での購入金額が一番多かった人に景品を渡すというもの。まとめて買える便利さから、つい大型店に行ってしまうこともあり、この商店街だけで生活が完結できるのかという思いもあったそうですが、「でも実際やってみたら、この商店街だけで事足りちゃったんですよね」。最終的には、お客さんから「こういうものがほしいんだけど、どこに行けばいいかな」と相談された時に他の商店のことを紹介できるようになり、お互いのお店の良さ、魅力を改めて知る機会になったといいます。
 ひとつひとつの活動を振り返って、そのどれもが「大勢の人の協力があったからこそ実現できた」と、その心情を分かち合っていました。


商店街のあり方を見つめて

 「ロの字商店街はどこのお店に行ってもがつがつしていないんですよね。それもどうなのって言われればそうなんだけど(笑)」という室川さんの言葉に、「親密さって言うの?お客さんと店員という関係でも、普通に家族で話しているような言葉の掛け合いになるのよね(笑)」と微笑む磯貝さん。しかし、二人が浮かべる笑顔の裏には、たくさんの苦労もありました。
 高齢化が進み、ロの字商店街も少し前からシャッターが目立つように。糸魚川小学校が授業の一環で商店街の歴史を取り上げてくれるなど、商店街全体の見直しにも力を入れ始めた頃、次に直面したのは昨年発生した糸魚川市駅北大火でした。これまで一緒にやってきた商店や固定客だった周辺のお客さんが、被災を機に違う地区へ移り住んでしまうという現実。商売が下向きになり始める中、街なか女子部は「人が集まらないことには商売は成り立たない」と一念発起し、離れざるを得なかった人たちがここに戻ってきたり、買い物を楽しんでもらえるような“来てもらえる仕組みづくり”に向けて、活動を模索しています。改めてこの商店街の魅力について聞くと「うーん」と同じタイミングで言葉を探しつつも、新旧会長は口をそろえて「帰ってこれる場所」と、あたたかい答えをくれました。

これまでの活動と思い出を振り返り、笑顔でエピソードを語る二人。

これまでの活動と思い出を振り返り、笑顔でエピソードを語る二人。


体験×まちあるき

「街なか女子部」加盟店はこのロゴマークが目印!

「街なか女子部」加盟店はこのロゴマークが目印!

 47人でのスタートとなった新年度。昨年からは体験型まちづくりの講師を呼び、勉強会が重ねられています。室川さんは「時間はかかるかもしれないけど、こっちが何を教えたいかじゃなくて、お客さん自身が何を教わりたいかを汲み取っていくことが大事」と話します。磯貝さんも「うちの花屋でハーバリウムの講習会を開いたり、違うお店ではヨガや料理教室を開催したりして、観光地でよくある伝統工芸の体験みたいなものをこの辺でもできるようになれば」と展望を語り、新幹線を利用してくる観光客だけでなく、糸魚川に住む子育て世代の皆さんにも親子で商店街を身近に感じてもらえるようにしていきたいといいます。お店に足を運ぶことでお客さんに楽しんでいってもらう体験型のまちづくりを目指し、年内にも本格始動する予定とのこと。
 「無理しないでできることをやっていったり、声をかけていくと周りは助けてくれる。そのつもりでやっていけばいいんだと思います」と自身の活動を振り返り、室川さんに声をかける磯貝さん。「だって、いい仲間がいっぱいいるから」そう誇らしげに語る前会長に対し、室川さんは「おんぶしてくれる人も、抱っこしてくれる人もいるしね」と頷きます。これまでの想いを引き継いだ新会長は「歩きたくなる街にしていきたいというのが、今年度の目標です」と青写真を描いていました。


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個店の魅力アップ女性の会 街なか女子部
新潟県糸魚川市本町5-19(ありがたや) TEL.025-555-7218
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